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音楽CDの価値 [音楽配信]

"「CDが高すぎる」「音楽の質が低下」――音楽ファンは指摘する"
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0602/03/news069.html

 音楽質はおそらくそれほど変わっていない。変わったのはむしろ周りを取り巻くエンターテイメントの環境だ。音楽だけを聴くにはあまりにも時間が足りない。娯楽は他にたくさんあるのだ。

 上記の記事はアメリカの話だが、日本もそれほど状況は変わらないだろう。

 高ビットレートの音楽とジャケットをPDFなりJpegなりで配信してくれれば、個人的には音楽CDはいらない。 


DATが消える [音楽配信]

(DAT)レコーダー『TCD-D100』出荷終了のお知らせ(ソニー)

 多くの人には、まずDATとはなんぞやという事から説明せねばなるまい。

 ここでいうDAT(オーディオ用DAT)とは、デジタル・オーディオ・テープ(Digital Audio Tape)の略で、もの凄く大雑把に言うと非常に音の良いデジタルカセットテープだと思って貰ってよい。通常のカセットテープやMDのようにカートリッジ式のテープで録音や再生が行える。当然テープメディアであるので頭出しなどはMDやCDのようには一瞬で行うことはできない。

 DATは業務用としては音楽CDのマスター音源として使われており、今も現役のメディアだ。今でこそパソコンを使ったハードディスクレコーディングは当たり前となっているが、それはまだここ5年くらいの話だ。また一部のオーディオ愛好家や宅録用途などで民生用でもDATはポータブル機を中心に売れていた。ただ、DATが国内でブレイクしようとしたときに著作権の問題で揉めたことと、その後MDが出始めてしまったことにより民生用のポータブル機はあまり売れなかった。売れないから値段も下がらず値段が高いからますます売れないという状況が続き、生産メーカーは一社減り、二社減り、現在は実質ソニーのTCD-D100が残っているだけだった。

 かく言う私はと言うと、これの数世代前のTCD-D7という機種を持っており、ほんの2年前まで使っていた(2年前に乾電池が液漏れを起こして使えなくなってしまった)。TCD-D7は当時としては画期的な機種で500gの軽量化(笑)を実現。前機種の倍となるバッテリーの保ちで4時間の録音が出来た。

 肝心の音質はというと、ちょっと良いマイクを付けてやると今売られているICレコーダーはもちろんのこと、MDとは段違いの音質で録音できた。オーディオ的に言うと定位感や解像度にすぐれ、ダイナミックレンジもひろい。空気感まできちんと記録できる民生用の機材というのは、今ですらなかなかないのではないか。

 ちなみに出荷終了になったTCD-D100が発売されたのは97年のことだ。なんと8年前である。

 今思えばこのDATも著作権によって人生をくじかれ凋落した被害者である。DATはCDのマスター音源として使用できるほど、優れた録音再生品質を持ったメディアである。従ってこのDATによってCDが無制限にコピーされてしまうとおそれた音楽業界が反発、音楽CDならぬ音楽DATは全く発売されず、それどころかDATレコーダーを発売するにあたって制限を要求した。その制限は一度CDを通常のカセットテープなどにアナログでレコーディングしてからでないと録音できないようにするというものだ。それで折り合いが付いたかと思ったら今度は我らがヒーロー、著作権を守るために日夜頑張っておられるJASRACが待ったをかけた。これによって結局2年もかかりSCMSという機構と、著作料の二度取りである賦課金制度によってゴーサインがでた。SCMSとは

  • デジタル録音したものから、さらに他のデジタルオーディオ機器 (MD や DAT デッキなど) へのデジタル録音はできません (2 世代目のデジタルコピーの禁止)。
  • アナログ録音したものは、他のデジタルオーディオ機器へ 1 度だけデジタル録音できます。

 というもので、実際もの凄く使いづらいものだ。

 ゴーサインはでたは良いが、この頃には既に音質の悪いMDが産声を上げ始めており、結局は今のような状態となってしまった。

 著作権もよいがそれが元で一つの音楽文化が無くなって良いのだろうか、と言うようなことを書くつもりではなかったのだが・・・。


何がネットでのコンテンツ流通を妨げているのか [音楽配信]

文化庁甲野氏講演「何がネットでのコンテンツ流通を妨げているのか」 (BroadBandWatch)

文化庁長官官房著作権課長の甲野正道氏の私見

 「既存のビジネスモデルに影響がないからといって、新たなビジネスモデルだけが著作物で利益を得るというのは公平の観点から問題。新たなビジネスモデルにおいても、利用された著作物の権利を持った人が対価を得られる仕組みが必要だ」との見解を示した。

 確かにその通りだ。これはJASRACシンポジウム2005の基調講演で語られた言葉である。

 さてここで問題になってくるのが「著作権」である。近年、JASRACをはじめとした管理団体の主張は概ね、著作権を守らない人がいるからコンテンツ流通が妨げられるのだというものであるように思う。ダイレクトに言うと「違法コピーが横行するから音楽は売れないしテレビの番組をネットで再配信も出来ない」ということであろう。今回の甲野正道氏の私見も対価が得られる仕組みが必要だというのは、もっと厳格に課金するシステムが必要だという文脈で語られているのだと思う。

 ソニーBMG問題の時に、音楽CDの売れ行きが落ちる理由を考えてみたが、ネットでのコンテンツでも同じ事である。使うのが面倒だから使わない。欲しいものがないから買わない。ただそれだけのことである。そもそもアナログ時代には行われていた「コンテンツ」が入っていたカセットテープやビデオテープの貸し借りは黙認で、デジタル時代になって出来なくなると言うのは、文化の後退ではないか。

 ネットでのコンテンツ流通を妨げ、機会損失を起こしているのは著作権と著作権を管理するシステムそのものではないのか。

 「技術変化に伴うビジネスモデルの変化にも対応する必要がある」ならば、音楽やコンテンツのネット配信に関してはJASRACの管理(みかじめ料)を撤廃し著作権者と利用者が直接金品のやりとりを作るシステムを作るべきである。そうすれば利用者はより安価にコンテンツを買うことが出来るし、著作権者はダイレクトに対価を受け取ることができる。何も生み出していない人間が、横から対価を要求するからおかしなことになるのだ。


iTMSにキングレコードが参戦 [音楽配信]

キングレコード、iTunes Music Storeに楽曲を配信(impress)

 先日、ソニーミュージックがiTunes Music Storeに年内にも楽曲提供を検討するという報道があったが、引き続きキングレコードが今年の10月から楽曲を提供するようだ。これは参戦を提供するではなく、実際に配信が開始される模様。

 iTunes Music Storeは確かに好調ではあるが、国内レーベルの参加がMora等よりも少ないと言うことがネックになっていた。だが携帯オーディオプレイヤーで最大のライバルとも言えるソニーが参戦する、ということでこれから一気に国内レーベルの参加が増えていくのではないかと言われていた矢先の報道である。

 キングレコードはソニーほどの大手ではないが、iTunes Music Storeの使用者と需要がかぶるアニメ系の声優などのアーティストが多数所属しており、また一気にシェアを伸ばしていくのではないかと見ている。

 こんなことを書いている私はまだ携帯オーディオプレイヤーを持っていないのだが、これに私が一番所有枚数の多いビクターがiTuneに配信をしてくれたら購入しようと思っている。意外と早く実現しそうな気はしているのだが、さて。


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