三洋電機、有機ELから撤退 [デジタルモノ]
"三洋、有機EL事業から撤退。製造合弁会社は解散"
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060131/sanyo.htm
2004年にNECが、そして昨年末にはパイオニアが撤退。
もう何年も前から液晶に代わる次世代のディスプレイとして注目されていた「有機EL」ディスプレイだが、商品化にかなり近いところにいた三洋がついに撤退するという。
ここでいう有機ELディスプレイとはフルカラーのアクティブマトリックスという駆動方式を使ったものである。
有機ELディスプレイは材料そのものが発光するのでバックライトが不要である。また電流を流せば即、色を変化させることが出来るため応答速度が液晶の数百倍以上も速い。色の再現性やコントラスト比も現状の液晶ディスプレイを凌ぐものである。そして消費電力も少なく、発熱も少なく、非常に薄く視野角も広い。
これだけを聞くと良いことずくめである。実際に数年前からCEATEC等の展示会で展示されるたびに、参考出展のパネルを見てきているが、美しさや精細さはもう何年も前から液晶の比ではない。
そんなすばらしいディスプレイなら、なぜ世に出ないのか。
それはコストと寿命だ。
液晶やSED等、現在世に出ているデジタル機器やディスプレイやテレビ向けのパネルはとにかく競争が厳しく、どんどん性能が良くなっている。売れている商品は更に研究もされるし、大量生産によりコストも抑えられる。それにひきかえ、フルカラーの有機ELディスプレイは、採用実績はほとんど無く、また新しい技術であるが故に歩留まりも良くない。現状では到底、液晶にコストで叶わないのである。
そしてもう一つの寿命。実はこれが有機ELディスプレイが世に出回らない最大のネックとなっている。一般的に、通常のテレビ向けであれば、最低3万時間以上使っても明るさが落ちないことが条件だという。他のデジタルデバイスも同様にある程度の寿命が求められる。TFTの液晶はこれを軽く超える5万時間や6万時間の寿命を誇るパネルも出てきている。だが、有機ELディスプレイは1万時間の壁すら長い間抜けられずにいた。いくら購入当時は綺麗でも、使っているうちに3年で寿命、では困るのだ。
しかし技術は進歩する。昨年相次いでこのあたりのブレイクスルーが起きた。京セラや出光が3万時間クラスの寿命を誇るパネルの材料の開発に成功しているのだ。いずれも今年の春から量産体制に入るという。三洋も自ら、2万時間の寿命を誇る有機ELディスプレイを搭載したHD対応のムービーカメラXactiを発表した矢先である。
SEDだのリアプロだのプラズマなどが次世代ディスプレイとしてもてはやされているが、私は今でも次世代ディスプレイの本命は有機ELであると思っている。三洋が国内で発売する製品としては最初で最後となってしまう有機ELディスプレイ搭載のムービーカメラは2月の下旬に発売するという。これが液晶の美しさで売れて、撤退を撤回するようなことにならないかと密かに願っている。
うーん、(よく知らないで書いちゃいますが)例の女性トップの「ヘマ」
でしょうかのう? :-) (あ、いまはもうかわっちゃってるのでしょうか?)
今はまだ時期尚早ということで「規模縮小」というのはわかる気がしますが、
「撤退」とは.....
銀塩フィルムカメラからデジカメへの歴史と同様の道をたどるように
おもえますけどねぇ? :-)
by Kimball (2006-02-01 16:09)
白物家電もダメな今、三洋から有機ELを取ってしまったらデジタルカメラと半導体、乾電池くらいでしょうか。個人的には今年から来年にかけて普及し出すと思っているのですが残念です。
by katz (2006-02-02 21:36)