ニンテンドーDSで見えてくるもの [考えたこと]
ニンテンドーDSが売れているらしい。
ニンテンドーDSが実売500万台を達成、『脳トレ』新作CMには松嶋菜々子さん(MYCOM PCWEB)
発売からおよそ一年経つゲーム機が売れすぎて在庫がなくなるという話を聴くのは多分例がないことのように思う。
ニンテンドーDSは、2画面、タッチスクリーン、ワイヤレス、音声入力を備えた携帯ゲーム機である。
こうした特徴は確かに目を引くし、画期的ではあるがニンテンドーDSが優れているのはこうした特長を生かしたソフトが充実していると言うことにある。ゲーム機において面白いソフトがあるというのはもちろん最低条件である。ではこのおもしろさは何かといったことを考えたとき、PSやXBOXといった箱物の家庭用ゲーム機ではグラフィックの美しさと容量の増大というアプローチで、いわば力業で土俵を広げていくというやり方を提供していると思う。だが任天堂のゲーム機は多少趣向が異なっていると思われる。
ニンテンドーDSの性能はおおよそNintendo 64クラスだ。つまり家庭用のゲーム機としては10年前の性能といって良い。XBOX360やPS3が出始めていることを考えると2世代前の性能だ。一方よく引き合いに出されるPSPの性能はPS2クラスだ。実際に画面を見てみるとPSPの方が圧倒的に美しいしポリゴンを多数使用した3Dゲームでもストレス無く動く。使用されている液晶もはるかに高精細で高輝度である。
しかし個人的にはPSPにゲーム機としては魅力を感じない。強いて言えば動画ブレイヤーとして欲しいと思うくらいだ。それはなぜか、単純な話である。欲しいゲームがないからだ。
ニンテンドーDSを牽引しているのはそのハードの魅力を最大に引き出すソフトだ。そしてそのソフトは万民に向けて作られていると言ってよいと思う。私も高校生くらいまではかなりのゲーマーだった。だが時代は流れ家庭用ゲーム機から一旦離れてしまうと、最近のゲームは難しすぎるし敷居が高いのである。
だが、もっと脳を鍛える大人のDSトレーニングや今日発表された任天堂、GBAソフトの廉価版パッケージなどは私でも気軽に遊んでみたいと思うものだ。
MYCOMの記事によるとニンテンドーDSが売れ出したのは敬老の日前後からだという。そう、シニア層の需要まで喚起するほどのものだったのである。今年はXBOX360とPS3が苛烈な争いをするだろうが、案外ひっそりとニンテンドーDSが一人勝ちするということもあるのかもしれない。
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